甲信地方の和紙の里

山梨県

西嶋和紙(にしじまわし)

山梨県南巨摩郡身延町西島で漉かれる西島和紙。450年の歴史があります。その昔、西島生まれの望月清兵衛という方が静岡県伊豆修善寺で紙漉きの修行を積み、その技術を持ち帰ったことからはじまるそうです。武田信玄のご料紙として愛されました。

現在の西島和紙は他の産地とは違う特徴があります。まず原料は稲わら、竹、マニラ麻、琵琶湖の葦、サトウキビ、バナナ、ケナフ、故紙等、様々な原料をパルプ化できる設備を持っているそうです。また、紙を漉いている内に水槽の中に浮かせた紙の原料が薄くなってしまう問題をセイコー式簡易装置という装置を使い解決したり、また、紙を重ねたまま固まりで乾かすなど、様々な技術、機械化、合理化などにより高品質の安定した紙づくりをしているようです。

身延町 なかとみ和紙の里漉屋なかとみにて紙漉き体験ができます。敷地内には他になかとみ現代工芸美術館、おみやげ処「紙屋なかとみ」、郷土料理「味菜庵」もあり様々に楽しめます。

身延町 なかとみ和紙の里

「漉屋なかとみ」
■山梨県南巨摩郡身延町西島345

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市川和紙(いちかわわし)

山梨県西八代郡市川三郷町の市川大門地区に受け継がれる和紙。戦国時代は武田氏、江戸時代は徳川幕府御用紙とされていました。現在は手漉きだけではなく最新技術を生かした機械漉き和紙を製造し障子紙の生産量は日本一だそうです。

現在、手漉き和紙体験をすることができるのは、いま市川大門ではただ一人の手漉き和紙職人豊川秀雄さん豊川手漉和紙製造。ハガキ作りがメインで、わかりやすく丁寧に教えていただけます。

豊川手漉和紙製造

■西八代郡 市川三郷町市川大門1362
■055-272-0075

長野県

内山紙(うちやまがみ)

飯山市、下高井郡野沢温泉村、下水内郡栄村に伝わる和紙です。江戸時代のはじめ、美濃で技術を身に付けた職人が漉いたのが始まりと言われています。

内山市伝統産業会館では紙づくりを詳しく知ることができ、ミュージアムショップで製品を買うこともできます。名高い飯山仏壇も展示してあるそうです。

飯山市伝統産業会館

■長野県飯山市大字飯山1436の1
■0269-62-4019

■内山和紙 関連ウェブサイト
飯山市伝統産業会館
見る|信州いいやま観光局

松崎和紙(まつさきわし)

長野県大町市で漉かれる松崎紙。平安時代に仁科神明宮の祭用に紙を奉納したのをはじまりとしています。現在はただ一軒だけ残った信州松崎和紙工業有限会社にて紙漉き体験ができます。【要予約】

松崎和紙工業

長野県 大町市 社 6562
0261-22-0579

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立岩和紙(たていわわし)

他の産地と同様に、原料の楮、きれいな水に恵まれた長野県小県郡長和町古町立岩ちいさがたぐんながわまちふるまちたていわ 地区で、およそ300年前から始まりました。最盛期は50軒以上の紙漉き農家があったそうです。その後、衰退していきましたが、伝承保存のため昭和59年に信州・立岩和紙の里が建設されました。ここでは紙漉き体験の他にそば打ち体験もできます。

信州 立岩和紙の里

■長野県小県郡長和町古町22-1
■0268-68-3874

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久堅和紙(ひさかたわし)

長野県の飯田・下伊那地方で漉かれる和紙。江戸後期から明治20年代にかけてが最盛期だったようですが、現在、現在、紙を漉く家はなく「ひさかた和紙保存会」が伝統の継承のための活動を続けているようです。

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田立和紙(ただちわし)

南木曽町田立に伝わる和紙です。昭和58年に途絶えた紙漉きですが、伝統を守ろうと昭和60年に「和紙の家」がつくられました。冬場のみですが紙漉き体験ができるようです。【要予約】

田立和紙の家

■長野県木曽郡南木曽町田立233
■0573-75-5066

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