近畿地方の和紙の里

京都府

黒谷和紙(くろたにわし)

京都府綾部市黒谷町・八代町、その周辺で漉かれる紙、京都府指定無形文化財
およそ800年ほど前に平家の落武者が黒谷の地に住み着き、以来、紙漉きの里として栄えてきたそうです。世界遺産として登録された二条城の障子や曼殊院のふすまなどに使われています。
黒谷和紙会館黒谷和紙工芸の里で、和紙の購入や資料の見学、紙すき体験(要予約)ができます。

黒谷和紙会館

  • 京都府綾部市黒谷町東谷3
  • 0773-44-0213


黒谷和紙工芸の里

  • 京都府綾部市十倉名畑町欠戸31
  • 0773-45-1056

兵庫県

名塩和紙(なじおわし)

兵庫県西宮市塩瀬町名塩で漉かれる紙。慶長年間に東山弥右衛門という人が泥を紙に漉き込むことを始めたと言われています。泥が混ざっているので、長い年月を経ても色があせにくい、そして虫がつかない、シミも出来ないという特長があります。
名塩和紙学習館で紙漉き体験、展示の見学ができます。

名塩和紙学習館

  • 兵庫県西宮市名塩2丁目10番8号
  • 0797-61-0880

杉原紙(すぎはらがみ、すいばらがみ)

兵庫県多可郡多可町の北部・杉原谷で漉かれる和紙。杉原紙には2つの意味があります。それは兵庫県の杉原地域で生産された和紙という意味と、杉原式の製法で作られた和紙全体を指す言葉としても使われます。後者は日本全国で漉かれ、武家社会では公用紙や贈答品として用いられました。
杉原紙の里にて和紙づくりの体験ができます。

杉原紙の里

  • 兵庫県多可郡多可町加美区鳥羽768-46
  • 0795-36-0080

皆田和紙(かいたわし)

佐用郡佐用町皆田地区を中心に漉かれた紙。発祥は定かではありませんが室町時代の文献に記述があるそうです。昭和43年に生産が途絶えたものの、昭和45年に復活し、再度生産が始まりました。
現在は皆田和紙保存会の方々が伝統技術の継承に努めています。兵庫県指定伝統工芸品。

皆田和紙 紙すき文化伝承館

  • 兵庫県佐用郡佐用町上月373番地
詳しく知りたい方はこちらをクリック

奈良県

吉野和紙(よしのわし)

奈良県吉野地方の国栖くず窪垣内くぼかいと地区で漉かれた紙。江戸時代に大和宇陀町の商人が全国に広めたことで宇陀紙と呼ばれるようになり、最高級の表装用和紙として有名です。
明治中期までは、国栖くず村の約半数にあたる300戸で和紙作りを行っていたそうです。
植和紙工房福西和紙本舗にて紙漉き体験(要予約)ができます。

詳しく知りたい方はこちらへ

滋賀県

近江雁皮紙(おうみがんぴし)

滋賀県大津市桐生で漉かれる紙。雁皮がんぴが自生し、清らかな水に恵まれた桐生では江戸時代末期より紙漉きが盛んでした。最盛期には桐生で17戸、県内の42戸で漉かれていたそうです。
現在では成子紙工房が、なるこ和紙としてその伝統を受け継いでいます。

ganpi

雁皮(がんぴ)

栽培がむずかしいので自生しているものを使うことが多いです。
繊維が細く短いので漉いた紙は半透明で光沢があります。
謄写版の原紙、トレーシングペーパーとしても使うことができます。

詳しく知りたい方はこちらへ

和歌山県

保田和紙(やすだわし)

和歌山県有田郡有田川町清水で漉かれた紙。――紀州徳川の初代藩主、徳川頼宣公は紙漉きを興すため笠松左太夫を吉野の地につかわしましたが、その技を教えてはもらえずに帰ってきました。そこで次なる手として、美男子を三人選び、吉野から紙を漉けるお嫁さんを連れて帰ってこさせました。その三夫婦が紙漉きの始まりだそうです。
大正から昭和初期にかけては400軒ほどで漉かれていたそうですが、昭和28年(1953)紀州大水害で大きな打撃を受け、昭和40年代には生産が途絶えました。
現在は体験交流工房わらしにて紙漉き体験ができます。

体験交流工房わらし

  • 和歌山県有田郡有田川町清水1218-1
  • 0737-25-0621

コメント

タイトルとURLをコピーしました