漉くと抄く

suku

「紙をすく」と言いますが、場合によって「漉」と「抄」という文字が使い分けられています。
そこには、どのような違いがあるのでしょうか?

漉く 抄く
人の手による手作り、ハンドメイドの場合は「漉く」を一般的に使います。「漉く」には、ただ単に紙を「つくる」のではなくて、人の手により、水の中の原料を簾(す)で、一枚いちまい丁寧に「漉きあげる」というニュアンスがあります。工場などで機械生産する場合は「抄く」という文字が使われます。「抄紙しょうし」「抄紙機しょうしき」「抄造しょうぞう

明治のはじめに製紙工場がつくられ洋紙の製造が始まると、およそ30年程で和紙の生産量に追いつきました。やがて「機械抄きの和紙」も登場しました。

paper machine
明治時代の抄紙機
手漉き機械抄き
・一枚、一枚に“個性” “味”が感じられる。
・厚みがあり空気を多く含むので
暖かみ、やわらかさを感じる
・表面が平ではなく多少ザラついているので、柔らかな光を反射する。
・ハンドメイドならではの風合い、感触、趣がある。
・大量生産ができる
・安くできる
・均質でムラがない
・印刷に向いている
インクのにじみが少ない
毛羽立ちが少ない

機械抄きの、安く、プリンターでも使える「和紙」がたくさん出回るようになりましたが、やはり「手漉き」違います。

ただし、手作りの和紙はどうしても価格が高くなりますので、用途や予算に応じて上手く使い分けるとよいでしょう。

コメント

  1. […] https://fukunokami.biz/suku/ を参考にしてください。 […]

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